第27回RADIOISOTOPES誌「論⽂奨励賞」受賞者決定のお知らせ

更新日:2023年5月23日

 第27回RADIOISOTOPES誌 論文奨励賞の受賞者が5件の応募から下記3名に決定しました。受賞者には表彰状と副賞が贈られます。
今後のますますのご活躍を期待いたします。
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第27回RADIOISOTOPES誌「論文奨励賞」受賞者(2023年)

受賞者
(投稿時の所属)
掲載号
論文種別
論文タイトル
授賞理由
津田 路子
(群馬⼤学理工学府 電子情報・数理教育プログラム 博士前期課程)
Vol.71,No.2
原著
イメージングプレートを用いた粒子線の可視化
本論⽂は、放射線診断用のイメージングプレートを用いて、がん治療で使われる粒子線を非侵襲的に高解像度で可視化する新たな手法を提案した。そして、ファントムを用いた照射実験を行い、提案した手法が正しいことを証明している。この手法を用いることにより、粒子線治療の照射野のずれを高い精度で検知することができ、放射線医療に大きな貢献が期待される。
以上のことから、論文奨励賞に値すると判断した。
Suwannasaeng, Nattawipa
(北里大学獣医学部)
Vol.71,No.2
原著
External Exposure to Veterinary Staff and Pet Owners from 18F-fluorodeoxyglucose (18F-FDG) Positron Emission Tomography
本論文は、愛玩動物(犬と猫)に対して、F-18 FDG-PET検査を実施した際の獣医療スタッフと飼い主(一般公衆)が受ける外部被ばく線量を、実測した動物の表面線量ならびに空間線量の推移からシミュレーションにより求めている。その結果から、現行の獣医療法に基づいたFDG投与から24時間の収容制限が過剰な規制であることを説明している。
以上のことから、論文奨励賞に値すると判断した。
新吉 直樹
(大阪大学大学院工学研究科)
Vol.71,No.2
原著
放射線を用いたスズ系ナノ粒子の合成および生成機構の検討
本論⽂は、放射線誘起反応を利用した新たなSn系ナノ粒子の合成手法の開発を報ずるとともに、合成条件の相違が生成物の構造、形態、及び化学状態に与える影響の調査結果に基づいて、当該ナノ粒子の生成機構を論じている。その成果は、比較的還元電位の低い金属元素を対象とした場合の粒子生成過程についての重要な知見を提供し、ナノ粒子材料合成技術の発展に多大な寄与を成すものと期待される。
以上のことから、論文奨励賞に値すると判断した。
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