病院では医療法の放射線診療従事者と放射線障害防止法の放射線業務従事者の区別はどうすればいいでしょうか。

掲載日:2016年8月22日
 基本的には各法で区別をして管理を行うことになります。しかし、現実的には管理が複雑になることもあります。まずは、施設として必要な健康診断、教育訓練、被ばく管理を統一的に行うのが実務的です。その上で、業務内容、立入施設の制限などにより従事者が医療法における放射線診療従事者、放射線障害防止法における放射線業務従事者、電離則(人事院規則)における放射線業務従事者のいずれに該当するかを区別しておくのが現実的と思われます。
 
管理区域に立ち入る者の職種等による区分

医療法における放射線診療従事者等

病院で医療行為を目的として設置されたX線装置等(X線装置、診療用高エネルギー放射線発生装置、診療用放射線照射装置、診療用放射線照射器具、放射性同位元素装備診療機器、診療用放射性同位元素又は陽電子断層撮影診療用放射性同位元素)の取扱い、管理又はこれに付随する業務に従事する者であって管理区域に立ち入る者と定義されています。具体的には放射線診療に従事する又は放射性医薬品を取り扱う医師、歯科医師、診療放射線技師、看護師、準看護師、歯科衛生士、臨床検査技師、薬剤師等とされています(平成13年3月12日医薬発第188号厚生労働省医薬局長通知(医療法施行規則の一部を改正する省令の施行について))。

放射線障害防止法における放射線業務従事者

放射性同位元素等又は放射線発生装置(病院で診療に用いられる一般の診断用X線装置や放射性医薬品は含まれません)の取扱い・管理又はそれに付随する業務に従事する者であって、管理区域に立ち入る者と定義されています。職種による区別はありません(放射線障害防止法施行規則第1条第8号)。病院が放射線障害防止法の規制を受ける例としては、研究等、診療を目的としない放射線・放射性同位元素の使用をする場合の他、高エネルギー放射線発生装置、放射線照射装置、照射器具の使用やPET検査薬を院内製造するサイクロトロン室、ホットラボ、製品検査室での放射線・放射性同位元素の取扱い等があげられます。

電離則(人事院規則)における放射線業務従事者

労働者の安全と健康を守るという目的から労働安全衛生法に関連して電離放射線障害防止規則(電離則)(国家公務員の場合は人事院規則)が定められており、管理区域内において放射線業務に従事する労働者を「放射線業務従事者」と定義されています(電離則第4条、国家公務員の場合は人事院規則)。放射線業務従事者は、職種により区別されるものではありません。